Dearest
ホテルの部屋に戻ると、部屋には豪勢な料理が用意してあった。




「俺、バイキングがよかった」

「レオン、朝食はバイキングですよ」

「やったぁ!!」



レオンは飛び跳ねながら席に着く。




「すっげぇ。こんなご馳走初めて見た」

「僕も」



アシュリーとサミュエルは目をキラキラさせながら料理を見つめる。




「ごめんね、あたしのご飯はご馳走じゃなくて」


アキは口を尖らす。




「…いや、まぁアキの飯が一番旨いけどな」

「はい、お母さんのご飯大好きです」



アシュリーとサミュエルは照れながら頭をポリポリ掻く。




「はい、アキの焦げたハンバーグは世界一美味しいです」

「ラヴ、焦げたは余計だよ」

「だっていつも焦げてますよ」



ラヴとアキは言い合いながら、じゃれていた。




「いちゃついてねぇで早く食べようぜ!!」



アシュリーの言葉に我に返ったラヴとアキは座り直した。




「じゃあ乾杯だね。初めての家族旅行に」



5人はグラスを掲げて乾杯をし、ご飯を食べ始めた。





豪華な食事だから美味しいんじゃない。


みんなで食べるから美味しいのだと5人は思った。
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