恋愛短編集
「弥一(やいち)のいう通りだった。迎えにきて正解だね、穂佑実(ほゆみ)ちゃん」

ニッコリと笑う、美しい男性。

「一哉(かずや)さん!いつこっちに?」

「今日、弥一たまたま連絡あってね。羽田の方に用があるって言ったら、穂佑実ちゃんを連れてこいって。確かに、脱走·家出の常習犯だもんね~」

一哉は、弥一の三つ子の弟で、今は表の会社で社長を勤めている。

「一哉さぁん、電車……」

「ダメ。組の心臓な穂佑実ちゃんを電車になんて。危ないよ。さ、用意してある車で行くよ?」

わたしは頬を膨らませる。

「そうそう、弥一がなんだっけ?ウサギと猫の……」

「うさにゃにゃ?」

「なんだっけ?それ、の何かを手に入れたとか……」

「行きます!」

わたしはウサギと猫が合体したキャラクター、うさにゃにゃに弱い……。

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