恋愛短編集
護るべきモノ
手と芽……そして、心と
わたしの仕事は、執事に近いこと。
いや、正確に言えば、お姫さま達のお守り。
お姫さま達はあまりワガママは言わないのだけれど、時として面倒なワガママを言う。
「麻幸(まゆき)サン、お願いがあるの~」
子猫のように甘えた声で、わたしに何かを願ってくるお姫さまの一人。
お名前は姫佳さまとおっしゃって、とある財閥のご息女でありますが、ご縁があり、某財閥の旦那さまとご結婚されました。
旦那さまと知り合いを通じ、わたしをお目付け役として認定されたわけですが……。
姫佳さまがこういったお願いをする時は、旦那さまには秘密な事が多いと言える。
「……内容により、承諾できかねますが」
「大丈夫~!穂佑実も誘うから」
いやいやいや、それがかえって危ない。
穂佑実さまは、姫佳さまの幼なじみであり、遠縁の親族にあらせられ、ご主人は陰の道の王と呼ばれていらっしゃいますが、姫佳さまの旦那さまの遠縁でもあり、よくよくご存知でいらっしゃいます。
そんな、並々ならぬご縁のあるご夫婦二組であらせられますが、わたしにとって、姫佳さまの一言で、わたし自身に降りかかってくる面倒はできるだけ避けたい。
いや、正確に言えば、お姫さま達のお守り。
お姫さま達はあまりワガママは言わないのだけれど、時として面倒なワガママを言う。
「麻幸(まゆき)サン、お願いがあるの~」
子猫のように甘えた声で、わたしに何かを願ってくるお姫さまの一人。
お名前は姫佳さまとおっしゃって、とある財閥のご息女でありますが、ご縁があり、某財閥の旦那さまとご結婚されました。
旦那さまと知り合いを通じ、わたしをお目付け役として認定されたわけですが……。
姫佳さまがこういったお願いをする時は、旦那さまには秘密な事が多いと言える。
「……内容により、承諾できかねますが」
「大丈夫~!穂佑実も誘うから」
いやいやいや、それがかえって危ない。
穂佑実さまは、姫佳さまの幼なじみであり、遠縁の親族にあらせられ、ご主人は陰の道の王と呼ばれていらっしゃいますが、姫佳さまの旦那さまの遠縁でもあり、よくよくご存知でいらっしゃいます。
そんな、並々ならぬご縁のあるご夫婦二組であらせられますが、わたしにとって、姫佳さまの一言で、わたし自身に降りかかってくる面倒はできるだけ避けたい。