Fragile~思い出に変わるまで〜
ニコニコ返事をしてくれる唯ちゃんは、まだ2年目の可愛い後輩だ。


「ありがとう」


そうお礼を言って、私は食堂に向かった。


食堂で今日のランチをトレーに乗せてテーブルにつくと、食べる前に携帯を取り出した。


――さっきのメール、なんだろう?


ディスプレイを開いてみると、健だとばかり思っていた相手は、大学時代の親友からだった。


ずいぶん久しぶりだなぁとうれしくなる。


【久しぶり!
元気にしてる?

急なんだけど、今夜飲みに行かない?

話したいこともあるし】


久しぶりに誘ってもらえて落ちぎみだった気分が高揚した。


こないだの健の話も聞いてもらいたかったし、なにより久しぶりの再会だ。


はやる気持ちを押さえながら、急いで返信する。
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