Fragile~思い出に変わるまで〜
遠慮する藤森を宥めて、会計は俺が支払った。
「本当なら私の方がごちそうしなきゃいけないのに」
そう言って膨れる彼女もまた可愛い。
カフェのランチなんてたかが知れてるっていうのに、こんな風に恐縮されると恥ずかしかった。
店を出ると藤森が俺を見上げて、また大袈裟に頭を下げる。
「今日はありがとう
日曜日はよろしくお願いします
それと、ごちそうさまでした」
「いや、気にすんな
じゃあまた日曜日に」
歩き出した彼女が時折振り返って手を振ってくる。
俺もフッと笑顔になってそれに小さく振り返した。
見えなくなる彼女の後ろ姿を眺めながら、俺は自分の中に芽生えつつある感情に戸惑っていた。
そして慌てて、それを打ち消す。
頭を仕事モードに切り替えると、クルッと向きを変えて職場のあるビルの中へと急いだ。
「本当なら私の方がごちそうしなきゃいけないのに」
そう言って膨れる彼女もまた可愛い。
カフェのランチなんてたかが知れてるっていうのに、こんな風に恐縮されると恥ずかしかった。
店を出ると藤森が俺を見上げて、また大袈裟に頭を下げる。
「今日はありがとう
日曜日はよろしくお願いします
それと、ごちそうさまでした」
「いや、気にすんな
じゃあまた日曜日に」
歩き出した彼女が時折振り返って手を振ってくる。
俺もフッと笑顔になってそれに小さく振り返した。
見えなくなる彼女の後ろ姿を眺めながら、俺は自分の中に芽生えつつある感情に戸惑っていた。
そして慌てて、それを打ち消す。
頭を仕事モードに切り替えると、クルッと向きを変えて職場のあるビルの中へと急いだ。