Fragile~思い出に変わるまで〜
「ねぇ、これからシングルマザーで生活していくって並大抵の苦労じゃないと思うよ?

実家にお世話になるつもりなんだろうけど、限度もあるだろうし……

やっぱり健に話して一緒に育てた方がいいんじゃない?

健もそれ聞いたらきっと変わるって!」


「やめて!」


思わず強い口調になってしまう。


驚いて私を見る美咲に、今度はなるべく感情を抑えてポツポツと話し始めた。


「ごめん……

でも同情で一緒になんて嫌なの

あの人への思いが残ってる人と不安な日々を暮らすなんて堪えられない

母親がそんな精神状態じゃ子供も可哀相だし……
……私ね?

健に頼りきってる藤森さん見てて思ったの……

私は女としても、母親としても強くなろうって」


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