Fragile~思い出に変わるまで〜
誰かに自分の決意を話すことで、勇気が出てくる気がした。


「私は一人でもこの子を立派に育ててみせる」


この思いは誰にも邪魔させない。


そんな気持ちをこめてそう宣言した。


美咲は観念したように息をついて、それから悲しそうに笑う。


「さとみの決意はよくわかったよ

だから一人でなんて言わないで?

私にも手伝わせてよ」


ね?と言われて気付いた。


自分一人で全部やらなきゃって肩肘を張ってたけど、こうして心配してくれてる友達がいる。


実家の両親だって、私をサポートしてくれるって言ってくれてた。


だから私は一人じゃない。


この子だって、お腹の中から私を応援してくれてるはずだ。


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