Fragile~思い出に変わるまで〜
「電話待ってたのに全然してくれないから、心配してたんですよ

でも良かった!元気そうで安心しました!」


ほんとに私を心配してくれたような口振りに驚いたけれど、そんな彼が素直に有り難かった。


「心配してくれてありがとう

もうこの通りすっかり元気になったから

その節はお世話になりました」


ピョコンとおじぎをして、以前助けてもらったお礼を言う。


「いえいえ、とんでもないです

あの時より顔色もいいし、ふっくらしましたよね?

良かったぁ!」


桜井くんのこの笑顔には、いつも元気をもらってる。


やたらとテンションが高い彼に笑いそうになるのを堪えながら口を開いた。


「あれからがんばって食べるようにしたの

太ったでしょ?」


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