Fragile~思い出に変わるまで〜
結局買ったものは全部実家に送ることにして、美咲と夕食を食べていくことにした。


美咲はお腹の大きい私のために、できるだけゆったり座れてゆっくり出来そうなお店を選んで入っていく。


栄養面も考えてくれているのか、野菜中心で薄味の和食屋さんだった。


私はそんな気遣いをしてくれる美咲に、思わず本音を伝える。


「私、美咲が友達で良かった……

美咲がいてくれたから、一人で産もうって思えたのかもしれない

ほんとにありがとう」


美咲は顔を赤らめて恥ずかしそうに答える。


「何言ってんのよ!

恥ずかしいからやめて?

私にとってもさとみは大事な友達なんだから当たり前でしょ?」


照れ隠しなのか軽くウインクをして、美咲はヘヘッと笑った。


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