Fragile~思い出に変わるまで〜
「たける、ママきょうものみかい?」
あやが作っていってくれた夕飯を温め直していると、横にちょこんとくっついてきたひなが俺にそう聞いてきた。
「うーん……そうみたいだな?」
曖昧にそう返事をすると、さすがにひなもため息をつく。
「さいきん、ぜんぜんママといっしょに、ごはんたべてないきがする……」
少し寂しそうに言ったひなが可哀想になって、なるべく明るく声をかけた。
「ママもいろいろ付き合いがあるんだよ……
そうだ!たまには今度三人で外でご飯食べようか!
ひなは何かリクエストある?」
すると先ほどまで元気のなかった顔を嬉しそうにほころばせて、俺の顔をまじまじと見てくる。