Fragile~思い出に変わるまで〜
そう思うと今日は早めに寝るようにさりげなく誘導した。


そして一緒にひなの部屋に行き、眠るまで絵本を読んであげることにする。


しばらく読んでいると、スースーという規則正しい寝息が聞こえてきた。

絵本をパタンと閉じて、ひなにかかっている布団をそっと直すと、起こさないように静かに電気を消してリビングに向かった。


ちらっと時計を確認すると、すでにもう10時を過ぎている。


いつもならもうすぐ帰ってくる頃だ。


長期戦も考えてキッチンに向かうと、熱いブラックコーヒーを入れた。


リビングのソファーにどっかりと腰を落とし、テーブルに置いたコーヒーを一口すする。


どこから話し始めようか……


< 386 / 589 >

この作品をシェア

pagetop