Fragile~思い出に変わるまで〜
「でもみんながみんな、そんなに毎日出掛けてる訳じゃないんだろ?

旦那がうるさい家もあるだろうし、下に小さい子のいる家はそうそう夜出歩けないだろうし……

あやはたまたま俺がひなを見ててあげられるから出られる環境なだけで、ひなを悲しませてまで行く用事ってどんな用事なんだよ!

全部行くなって言ってんじゃないんだ!

回数を減らせないのかって聞いてんだよ!」


俺はあやの煮え切らない態度に、結婚して初めてではないかと思うくらい珍しく声を荒げた。


あやはビクッとして、怯えたように萎縮しながら、俺の顔を恐る恐る見て言った。


「わかったよ……

だからそんなに怒らないで?

なんとかひなのために回数減らすように気を付けるから……

……ごめんなさい」


あやにそう謝られて、俺は少しだけ落ち着きを取り戻した。


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