Fragile~思い出に変わるまで〜
出来上がってみると、かなりの荷物になっている。


美咲が来てくれたら、一緒に持ってってもらおう。


そう思って、とりあえず玄関先にお弁当を移動する。


珍しく桜井くんは友達と一緒に来るらしく、私たちとは現地集合になっていた。


いつも桜井くんと車の中で遊びながら行く健太は不満そうだったけれど、なぜか桜井くんは今回は現地集合でと譲らなかったのだ。


そんなわけでこちらは、私の車で美咲と三人、現地に向かうことになっていた。


ピンポーン!


勢いよくチャイムを鳴らすのは、美咲に違いない。


「はーい!

美咲!待ってた!

悪いけど荷物、車に運んでもらえる?」


そう言いながら車のキーを渡すと、美咲はオッケーと言ってお弁当の入ったバッグを抱え車に向かった。


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