Fragile~思い出に変わるまで〜
「みいちゃんごめんね?」


そう言ってしゃがんでる美咲のホッペにチューをした。


案の定、美咲はすぐに顔をフニャフニャにして健太に頬擦りしてる。


まんまと引っ掛かったなと、ニヤッと笑いながら運転席に乗り込んだ。


美咲はいつもは助手席だけど、今日は桜井くんの代わりに健太のチャイルドシートの横に座ってくれた。


葛西臨海公園にナビを設定して出発する。


アニメや童謡のCDをかけると、後ろで二人はノリノリで歌い始めた。


なんとか飽きずに行くことができそうだ。


桜井くんがいなくて少し心配だったけれど、美咲と楽しそうにはしゃぐ健太の様子にホッと胸を撫で下ろす。


彼らとは水族館の前で待ち合わせることになっていた。


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