Fragile~思い出に変わるまで〜
「藤森にもう解放してあげるって言われた時

俺は今までいろんな人を傷付けてきたっていうのに……

いつもみんなに助けられて支えられて、そして後押しされてるんだって気付いた

だから自分の足でしっかり立って歩かなきゃって……自立しなきゃって……真剣に思ったんだ

そうしなきゃさとみを迎えになんか行けないって……」


その時、さとみがピクッと反応した。


きっと迎えに行くっていう部分に反応したんだろう。


俺は断られるのが怖くて、さとみが何か言う前に全て話してしまいたかった。


だから捲し立てるように話し続ける。


「それから俺は仕事にもプライベートにも一切妥協しないでがんばった

この俺が洗濯に掃除に料理だってするようになったんだ……

おかしいだろ?」


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