Fragile~思い出に変わるまで〜
確かにいきなり現れて一緒に出かけるなんて、彼にとってはママを取られると感じているのかもしれない。
ようやくお昼の時間になり、さとみが作ってきてくれたお弁当を広げ、みんなで食べることにする。
さとみから紙コップに入ったお茶を受け取り、おにぎりを食べようとした時、ふと健太くんの方を見た。
すると彼は下を向いたまま、お弁当にも手をつけようとしない。
さすがに心配したさとみが彼にどうしたのか聞こうと口を開きかけた時、ポツリと健太くんが呟いた。
「なんで、今日は純ちゃん来なかったの?」
思い詰めたようにそう小さな声で問われ、さとみが慌てて答える。
「今日は純ちゃん用事があったんだよ?」
それは嘘だったが、他に答えようもなかったのだろう。
ようやくお昼の時間になり、さとみが作ってきてくれたお弁当を広げ、みんなで食べることにする。
さとみから紙コップに入ったお茶を受け取り、おにぎりを食べようとした時、ふと健太くんの方を見た。
すると彼は下を向いたまま、お弁当にも手をつけようとしない。
さすがに心配したさとみが彼にどうしたのか聞こうと口を開きかけた時、ポツリと健太くんが呟いた。
「なんで、今日は純ちゃん来なかったの?」
思い詰めたようにそう小さな声で問われ、さとみが慌てて答える。
「今日は純ちゃん用事があったんだよ?」
それは嘘だったが、他に答えようもなかったのだろう。