Fragile~思い出に変わるまで〜
でも……子供のためにはもう少し時間を置いてからの方がいいんじゃないかという思いも拭えない。


いろんな葛藤を頭の中で巡らせながら、俺は自分の今の気持ちをそのまま伝えた。


「健太くんがあんなに俺を受け入れてない状況で、一緒に住むのはまだ早いかもしれないな?」


俺の言葉に隣でさとみが息を呑むのがわかった。


しばらくして口にしたさとみの言葉は、俺の意見とは真逆なものだった。


「どっちにしろ、いつか一緒に住むんなら早い方がいいと思う

子供は順応性高いし、いつも一緒にいた方が健のいいところもどんどんわかると思うから」


わざとなのか、明るい口調でいたずらっ子のようにニヤッと笑って、大丈夫と言ってくれる。


少しだけ心が軽くなったけれど、それでもやっぱり自信がなかった。

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