彼女が変身した事情
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ガチャ
「ただいま~っと……」
結局自宅に帰ってきた俺達。
やれやれとばかりにどさっとソファーに腰掛けた俺とは裏腹に、浮かない顔の優。
「どした?」
「私………初めて学校サボっちゃった」
がくっ……
そうか、見た目こそ変わったけどやっぱり優だな。
「いんだよ、たまにはさ……」
近付いていって後ろから抱きしめる。
優もそれに答えるかのように、そっと身体に回された腕に触れてくる。
そんなことがやっぱり嬉しくて、優を感じようと髪に顔を埋めるけど……
「…ムカつく」
「ええっ?」
急な俺の発言に、明らかに戸惑ってる様子。
「私なにか悪いこと……」
「してないよ?優は」
「うわ…っ!」
それだけ答えると、勢いよく優を抱き上げた。
恐ろしく軽い身体。
「やだ、良…?」
「………」
無言のまま連れていった先は……
ドサッ
「わっ……っ痛た~」
勢いよく優をベッドに放り出した。
すぐにその上に覆いかぶさる。
「ぐすん…舌噛んだ~…」
「なんで歯ぁ食いしばってねーの?見せてみ?」
涙目になりながら口元を押さえてる。
その代わり、スカートが捲れて太股があらわに……
「優……見えてる。見せてるならいいんだけど」
「……?……っ、きゃぁ!!」
自分の状態にやっと気付いたみたい。
慌てて両手でスカートを押さえてる。
ホント可愛い……
「どれ……」
そっと優のほっぺを押さえて舌を出させる。
脇にちょっとだけ血が滲んでる。
「こんくらい……こうすれば治る」
ゆっくり優にのしかかりながら、舌先で傷をチロッと舐めてやった。
「んっ」
ビクッと身体が反応する。
慌てて引っ込められる舌。
真っ赤な顔の優。