彼女が変身した事情
こんなの見たら…やめらんねぇよな。
そっとその柔らかな唇に、自分の唇を重ねる。
でも今回は……
チュッとしては離し、またチュッとしては離す……ちゃんと息つく暇を与えてますよ♪
ちょっと長めの時は、優の様子も見つつの長い長いキス。
優が重くないよう、ちゃんと腕で自分の体重支えながらね。
でも、でもさ…でもさぁっ!
「あ…んっ」
「は……っ」
「ふぅ……ん」
唇を離す度に、優の可愛い吐息が漏れるような、キスに感じてるような…そんな声聞かされてみ?
ヤバイ、ヤバイっすよぉ!
「……優」
耐え切れなくなる前に、キスだけで止めとかねば。そう思ったんだけど……
「良介」
「…はい?」
「……もっと…して」
「~っ!!」
な~んて、ウルウル目で言われちゃったら……
ぷっち~ん!(理性が弾ける音)
もうダメだ。おじさんごめん、諦めて。
俺も所詮は親父の子なんで。
「優……苦しくない?」
「ん……良ちゃん、ちゃんと息つく暇作ってくれてるから…気持ちいい」
「そんな可愛いこと言ってると…」
「……っ」
さっきよりずっとずっと深いキス。
甘いキスから大人のキスに……
唇に意識は集中してる筈なのに、しっかり手は優の服を脱がせにかかってる辺り、恐るべし百戦練磨の経験だな。
優の陶磁器のように白いなめらかな肌に触れる。
シミ一つ無い吸い付くような肌。
なのに、所々に青痣が治りかけのように黄色く輪を作ってる。
怒りが一瞬込み上げるけど、それを自分の中にしまい込んで、全ての痣にそっと舌を這わせる。早く治るように、跡が残らないように願を込めて………
「り、良ちゃんっ………あっ」
「ん~……?」
「あ…のっ、覚悟は決めたけど……せめてシャワーだけでもっ……やっ…あ」
優が言わんとすることはわかってるけど……止めてやらなかった。