君だけに〜
「結局おまえの本性バレちゃったんだ?」
と広は面白そうに聞いてきた。
他人事だと思って…
「そうなんだよ。俺はその生意気な女のことまったく知らないのに、いちいち分かったようなこといいやがって」
広はもう一度考えたように言うと
「もしかしてその女の子、櫻井美維ちゃんじゃない?」
「…櫻井美維?」
誰だそいつ?
「最近転校してきた女の子で、すっごく可愛くて美人って有名。ちなみに、俺らと同じクラスだけど」
はぁ
そんなやつ俺は知らないし見たこともない…
「おまえはいつも教室にいないからなぁ。その子に惚れたんだ?」