君だけに〜



櫻井美維はソファーから起き上がると、上から見下して話していた俺に座ったままでとてつもなく鋭い目で睨み付けた
そして、眼差し以上に鋭く冷たい言葉で言いはなった


「しょせん金持ちなんてあんたみたいに身分とかそんなことしかきにしてないのよね。


庶民は金持ちより身分が下そんな風にしかおもってないんだよ。

金持ちは自分達を選ばれた人間だとしか思ってない」



「…私もあんた達と変わらないけどね…」


そう吐き捨てると彼女は部屋を出ていってしまった。


―――なんなんだ…今の――――





普段から冷たいし変わった女だとは思っていたが、ここまで冷たく変わった女だとは思っていなかった………




なんであそこまでむきになるんだ………




俺は彼女の態度にさすがに驚き、言葉の意味を考えてみたが全然わからない………




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