love song

ファミレスから出ると、マネージャーから電話がきた。
「え?明日はオフじゃ…あ、はい…はい、分かりました。時間とかメールして下さい」
電話の内容は今回の新曲も成功だから、明日オフだったが次の新曲の為のミーティングが急遽入ったと言う知らせ。正直、面倒臭い。
「新曲出したばっかじゃん」
ボソッと呟くも仕事を優先にしないと、雅人は怒るから仕方無く行く事にした。本当は雅人のお見舞いに病院行くつもりだったのに…。

雅人は病気だった。産まれた時から心臓に爆弾を抱えていて、入退院を繰り返していたらしい。あの路上に私の歌を聴きにきていたのも病院を抜け出してきていたそうだ。


同い年で病気を抱えながらも、日々活き活きと生きている雅人の姿は、私には眩しかった。
そしてそこに私は惹かれていった。
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