脱力系彼氏
昇ちゃんは1人暮らしだ。それなのに、意外と家の中はいつもきちんと整理されている。初めて来た時は、かなり驚いた。
昇ちゃんはビーチサンダルを脱ぎ、ほとんど羽織っていただけの制服のカッターシャツを洗濯機の方へ脱ぎ捨てた。余程暑かったのだろう。
眉を顰めながら、リビングの窓を開けた。
窓から涼しい風が吹き、あたしの乾きかけの茶色い髪を微かに揺らす。昇ちゃんは制服の下に着ていたタンクトップ姿で、ソファに座った。
まだ皺が寄っている昇ちゃんの眉を見て、遠慮がちに「ジュース、容れようか?」と聞いてみる。
「……いらね」
「じゃあ、水?」
「おー」
食器棚からガラスコップを2つ取り出し、1つに水を容れ、もう1つにオレンジジュースを注いだ。昇ちゃんはほとんど水で生活してるような人だけど、ジュースはあたしが勝手に持ち込んだのだ。
氷を入れてなかった事に気付き、冷凍庫から氷をいくつか取り出してポトンとコップの中へ落とした。氷は、あと数個しかなくて、昇ちゃんが氷のタンクに水を入れてない事がはっきりと分かった。
「はい!」
あたしが汗を掻いているコップを渡すと、テレビを見ていた昇ちゃんは「おー」と言いながら、コップを受け取った。コースターを2枚、小さな台の上に置き、その上にオレンジジュースを置く。
昇ちゃんは水を飲みながら、ワイドショーに目をやっている。昇ちゃんがコップを傾けると、カラン、と氷の涼しい音が聞こえた。
昇ちゃんはビーチサンダルを脱ぎ、ほとんど羽織っていただけの制服のカッターシャツを洗濯機の方へ脱ぎ捨てた。余程暑かったのだろう。
眉を顰めながら、リビングの窓を開けた。
窓から涼しい風が吹き、あたしの乾きかけの茶色い髪を微かに揺らす。昇ちゃんは制服の下に着ていたタンクトップ姿で、ソファに座った。
まだ皺が寄っている昇ちゃんの眉を見て、遠慮がちに「ジュース、容れようか?」と聞いてみる。
「……いらね」
「じゃあ、水?」
「おー」
食器棚からガラスコップを2つ取り出し、1つに水を容れ、もう1つにオレンジジュースを注いだ。昇ちゃんはほとんど水で生活してるような人だけど、ジュースはあたしが勝手に持ち込んだのだ。
氷を入れてなかった事に気付き、冷凍庫から氷をいくつか取り出してポトンとコップの中へ落とした。氷は、あと数個しかなくて、昇ちゃんが氷のタンクに水を入れてない事がはっきりと分かった。
「はい!」
あたしが汗を掻いているコップを渡すと、テレビを見ていた昇ちゃんは「おー」と言いながら、コップを受け取った。コースターを2枚、小さな台の上に置き、その上にオレンジジュースを置く。
昇ちゃんは水を飲みながら、ワイドショーに目をやっている。昇ちゃんがコップを傾けると、カラン、と氷の涼しい音が聞こえた。