夢喰い白黒猫
「なんでここに?」

『気紛れです。』

「いや、意味わかんないから…。」

『意味など述べていませんから。』

……ハァ。

『……護衛?というか、ご主人様の
 依頼をすぐにキャッチ出来るように
 ここにきた……そう言った方が?』

「先にそれを言え!」

『すみません。』

鈴猫はシュンと
落ち込んでしまった。

「……まぁ。でもサンキュー!」

『はい!』

鈴猫はそう言いながら
満面の笑顔をした。

『ところで3つ目の願い事は、
 何に致しましょうか?』

「あぁ…、そうだなぁ~。」

俺は眉間にシワを寄せて考える。
すると、鈴猫は突拍子もないことを
言ってきた。

『因みに、期間があります。』

ガクッ

「はぁんッ!!!?いつまで!!!?」

『今度の満月です。……あと、
 3日ですね?』

「……先に言ってくれ…。」

『すみません。私の連絡不足でした。』

「ん~?それじゃぁ……、苺を
 俺の彼女に!」

俺がそう言うと鈴猫は一瞬だけ
冷たい目をした。が、すぐにいつもの
優しい目に戻った。

『……かしこまりました。』

鈴猫はそう言いながらお辞儀をすると
窓から飛び降りてしまった。


< 13 / 17 >

この作品をシェア

pagetop