夢喰い白黒猫
夜ーーーーーーーー。


「今日さ、苺に告白されたんだよね…。」

『はい。』

「……お前、いつもどうやって
 願いを叶えてるわけ?」

『…それはお教えできません。』

「そっか。そうだよなぁ~、普通。」

『それより、月を見て頂きたいのですが?』

「月?」

『はい。…この様子でしたら、
 あと1日でしょう。』

「おいおい!1日減ったじゃねぇか!」

『……ご主人様の欲望、願望、期待。
 なんでも叶えて差し上げましょう…。』

「…この世の全てが俺のものに。」

『かしこまりました。』

あたしはお辞儀をして、窓の枠へと
乗り、制服を剥ぎ取り、作業服へと
一瞬で変える。

『それでは、失礼します。』


< 15 / 17 >

この作品をシェア

pagetop