恋愛流星群
大塚朱里の物語【先輩、片思い】
窓際の一番後ろ。クラスの誰もが羨む、ここが私の指定席。
校門から昇降口まで続く、車が通るにはギリギリの狭い道を挟んで、向こう側にはグラウンドが見える。
グラウンドのもっと奥には、田舎ならではの緑が目に映える、低めの山脈が続いている。
毎朝、早くからここに座って、皆が登校してくるのを見ているのが、私の日課だ。