恋愛流星群

 部室の前に着くと、もう部員は全員帰ったはずなのに、まだ電気が付いていた。
 顧問の先生か部長がいるのかな、それとも消し忘れ? そう思いながら引き戸を開ける。

「失礼しま〜す……」

 遠慮がちに声を掛けて中に入ると、一見人の気配はなかった。やはり消し忘れか、と思ったとき、部室の一番奥の方に見慣れた姿を見付けた。
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