恋愛流星群

 森先輩の居ない部活は、つまらなかった。いつもパートを盛り上げてくれるのが森先輩だったのだ。

 そして、瞬く間に夏休みは過ぎていき、新学期を迎えた。

 癖のように早く登校した私は、慣れ親しんだいつもの指定席に座る。
 この席に座るのも、今日で最後。ここから眺める登校風景も、今日で最後。
 朝のHRで学期に一度の席替えが行われるのだ。

 登校してくる生徒達は、休み明けの憂鬱な雰囲気など微塵も感じさせず、口では悪態をつきつつも、どこかわくわくとした表情だった。
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