恋愛流星群

「朱里さぁ、他に友達居ないの?」

 休みの度に俺の部屋に入り浸る彼女に、聞いたことがある。あれは、自分の気持ちに素直に向き合えなかった中学生のとき。

「みんな部活とかで忙しいみたいなんだもん」
「はいはい、どうせ俺は暇ですよ」

 嫌味ったらしく答え、すぐに後悔の念が押し寄せる。いつも、どうして俺はそんな言い方しか出来ないのか……。
 そんな俺の気持ちも知らず、朱里はしれっと返してくる。

「なんだかんだで奏太は話聞いてくれるから、好きだよ」
< 27 / 83 >

この作品をシェア

pagetop