恋愛流星群
そのまま迎えた新学期。いつものように早い時間に登校していく朱里を見送り、俺も準備を整えて学校へ向かった。
教室の前で朱里の大切な時間が過ぎるのを待つ。いつもの明るいやり取りが聞こえ、俺も教室に入ろうとした。
「先輩、大好きでした」
いつもの元気な、天真爛漫な朱里からは想像出来ないような、切ない呟きだった。
俺でなければ、聞き取れなかったかも知れない、それくらい弱々しい呟きだった。
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