恋愛流星群

 友人と会話を交わしながらふとポケットに手を伸ばすと、そこにあるべきはずの携帯が見付からなかった。

「部室に携帯忘れたみたい! 先に降りてて」

 私はそれだけ告げると、了承の意の言葉を背に、今降りてきた階段を駆け上った。
 二階分の階段を一気に駆け上がり息を整えながら、先ほど出たばかりの部室へ向かう。
< 9 / 83 >

この作品をシェア

pagetop