彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「……ひっど」

素直に手を借りるのは何だか癪で、自力で立ち上がった。
スカートの土を払って、男の子の方に視線を遣ると、神妙なカオでわたしを見ていた。
ちょっと不躾なくらい、つま先から頭の先まで。

「……?」

その視線が顔で留まり、目が合うと一転、男の子は涼やかに微笑んだ。

「休みたいならさ、こっちにおいで」

そう言って、身を翻して木々の間をすたすたと進んで行く。

誰も、着いていくなんて言ってないんですけど。

とか思ったものの、他に行く場所もないワケで、おとなしく後を追うことにした。
少し進んだ先で男の子は立ち止まる。
そこには、わたしの背より低いくらいのつるつるの木が生えていた。

「汚れないし、寄りかかるくらいならできるから」

枝分かれした片方にもたれながら男の子は言う。
その隣に、促されるままに腰をかけた。


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