彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「噂の真偽はどうあれ、生徒が近寄らないのは本当だよ。このあたり、まったく人気がなかっただろ? ここ薄暗いし、気味悪がられてるんだ」

首から下げたカメラを触りながら、男の子は言った。

まったく人気がない、って言うのは同意。
わたしがここへ来たのも、静かで誰もいそうになかったからだし。
でも、ちょっとだけ胸にひっかかることがある。

「……ふうん。落ち着ける、素敵な場所なのにね」

考えなしに、思ったままを呟いていた。

噂を知ってたら、わたしはここを避けていただろうか。
遅かれ早かれ、誘われるようにここへ来てたんじゃないかな。
なんとなくだけど。

隣が急に静かになったので、気になって顔を向ける。
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