彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
同級生に、先輩後輩の男女を問わず、先生、用務員さんに購買のおばちゃんにいたるまで。
その名前を口にすれば、初対面同士でも会話が弾むような。
受賞に奢ったりすることもなく、元々愛想の良かったのもあり、一躍校内イチの人気者になった。

「な、なんかすごいね」

日野さんが話盛ってるんじゃないかって疑わなくもないけれど。
温厚篤実、眉目秀麗、才気煥発――そんな言葉が並ぶ男の子なんて、そうそういない。

「そうだね。こうして話すと、ね。私は、彼って何より人との距離感とか、場の空気を読むのが天才的にうまいと思う。誰からも好かれる最大の要因はそれかなって」

日野さんの話し方が少し冷めてるような気がした。
さっきまであんなに持ち上げてたのに、不思議だ。
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