彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「だからね、女子の中には、恋愛感情を抱く子も少なくなかったはず」

「……?」

「あまりにも有名人だし、さっき言った当人の要因もあって、誰も口に出せないの。女子同士で牽制しあって、密かに想ってる感じ」

コメントしづらいので、黙って続きを聞くことにする。

「それがずっと続くとどうなると思う? 気持ちを口にできない鬱憤。ささやかなことで、ひがんだり、ねたんだり。そんな自分に嫌悪したり。表面上穏やかなぶんキツいよ。彼をただの友人として見てるコたちも勝手に恨まれたり、そんなのうんざりでしょう。それで、あの結束書ができたの」

日野さんの言うこと、素直になるほどとは思えなくて。
喉の奥でモヤモヤしたものがつかえている。

「……あのね、気になってたんだ。先輩たちから『あなたで最後』って言われたけど、みんながアレにサインしてんの?」
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