彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「早坂さん、本当にそうなっちゃうよ……! 先輩たち、すごく強引だったでしょう? 今の千年では、サインしてない人は異端なんだよ。入学したばかりなのに、誰からもキツくあたられたりするかも――」

「納得はできないけど、それでも仕方ないって思う。それに、人の気持ちって、サインひとつで縛れるものなの? ……わたし、好きとか嫌いとかわかんないけどっ」

口を滑らせた気がして、俯いた。
日野さんは眉を寄せて、黙っている。
そうして、どれくらい時間が過ぎただろう。
先に言葉を発したのは日野さんだった。

「私、ね。サインしてってお願いしようと思って追いかけてきたんだ。そうすれば、学校で嫌な思いしなくてすむからって。でも、わかっちゃった。早坂さんのこと説得できないって」

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