彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「うう……。早坂さんって意地悪。その、つまり私も彼のこと……」

「うん? ……あ、えっ?」

色々な点と点が繋がって、やっと理解できた。
それってつまり、日野さんも、例の男子に好意を持っていたってこと!
わたし、こういうのにまったく勘が働かないのだ。

「はぁ、このこと誰かに言ったの初めて……。その、彼とはおさななじみなの。ありきたりだけど、それで」

日野さんは恥ずかしそうに俯いた。

「子どもの頃からやさしくて、あったかくて、好き……だなあって思ってた。……なんて言ってみても、傷つくのもはみ出るのも怖くて、結局はあのヒトたちと同じなんだけどね。私ね、早坂さんみたいになりたい」

「そんな、どうして……」

「彼が好きになるのは、きっと、早坂さんみたいな芯の通った女の子なんじゃないかって、思うから」
< 54 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop