彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
そわそわと、視線をさまよわせて言う。

「あっ、全員走り終わったみたいだよ。行こっか、桐ちゃん!」

「……ん!」

恋ってやつ。
叶わないってあきらめたり。
傷つくのを怖がったり。
そんな未知の感情を抱く日が、わたしにもいつか来るんだろうか。
まだ望んではいないけれど、ちょっとした劣等感。

顔を真っ赤にして打ち明け話をしてくれた鳴子の恋、せっかく見つけて育てたのなら、あんな結束書なんかで失わないでって思った。
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