彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
どうしたんだろ。

胸にもやもやしたものを抱えつつ席に着いたのだけど、15分経っても鳴子は戻ってこない。
その時、鞄の中で携帯が震えた。

『ごめん、食堂までひっぱられてきて、戻れそうにないの。こっちこれる?』

絵文字も顔文字もない、鳴子からのメールは、目を盗んであわてて打ったのが伝わってくる。

『いいよ、今日はそっちで食べなよ。わたし行ったら雰囲気悪くなるかもだし、遠慮しとく』

最後の絵文字で少し迷って、笑顔のものを選んで、返信。
その日は深く考えず、ひとりでお昼をすませた。

だけど。
それが3日も続くと、さすがのわたしも『嫌がらせ』を察するわけで――。

鳴子は、そのたびに謝りのメールを入れてくる。
鳴子が悪いんじゃないのに。
わたしとお昼を食べたいんだって言っても、まったく聞く耳をもたないらしい。

わたしは、彼女たちにそんなに嫌われるようなことをしたんだろうかーー。

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