彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
わたしはわたしだし、そんなものいるわけないよって言いたかった。
だけど、シキに否定されたら、それを受け入れて、自分が揺らいでしまいそうで。
それが何だか怖くて、口をつぐんだ。
シキもそれきり、黙り込んだまま時間が流れて。

きれいな形の眉、涼しそうな目元、とおった鼻筋、唇は薄く、モデルみたいな顎のライン。
間近で観察すると、かなり整った顔をしている。
わたしのものよりずっと柔らかそうな髪に、ちょっと妬いてしまいそうだ。

「ね、教室に戻らないの?」

「……へっ?」

「午後の授業、とっくにはじまってるけど」

シキに言われて、時計を見る。

「わー!! ほんとだ!! いつ予鈴鳴ったの? 知ってたんなら教えてくれても良かったじゃんっ」
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