彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「早坂さん」

その呼びかけは、鋭く、冷たい。
急速に心がこわばっていく。
用件のこころあたりは、ひとつ。

「あらためて、もう一度お願いに来ました」

昇降口には,いち、にい、さん……と、合わせて6人の生徒が、わたしを待ち構えていた。

うあー……、こないだから、倍に増えているんですけど――。

6人は一様に厳しい表情で、こちらを見ている。
この間、教室に来た3人の顔もあった。
今回は逃がさないって、臨戦態勢。

「大体の事情は聞きましたけど。サインはしません」

ぶっきらぼうに吐き捨てる。

「あのね、早坂さん。これはあなたのためでもあるのよ」

集団を率いてしゃべっているのは、はじめて顔を見る2年生。
鳴子とは違うベクトルで千年の制服がよく似合う、お嬢様っぽい外見のヒトだ。


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