彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
『ね、当人の男子だけどさ、こういうことになってるの知ってるの?』
『それがね、気づいてないと思う。他人に対してはびっくりするくらい聡いのに、自分に向かう気持ちだけは、鈍感みたい』
鳴子はこう続けた。
『結束書ね、女子生徒は全員周知のことだけど、男子は一部の情報通のコくらいしか知らないと思う。それを、わざわざ彼に漏らす男子もいないし』
と、まあこんな内容だ。
葵は『結束書』の存在、知っているんだろうか。
中等部の女子も全員サイン済みだって聞いたし。
その男子と葵も一学年しか違わないわけだし、可能性はなくはない。
「ねえ、葵。園田ふみおってひと……有名?」
「え?誰のことだって?」
葵はどうやら名前が聞き取れなかったようだ。
『それがね、気づいてないと思う。他人に対してはびっくりするくらい聡いのに、自分に向かう気持ちだけは、鈍感みたい』
鳴子はこう続けた。
『結束書ね、女子生徒は全員周知のことだけど、男子は一部の情報通のコくらいしか知らないと思う。それを、わざわざ彼に漏らす男子もいないし』
と、まあこんな内容だ。
葵は『結束書』の存在、知っているんだろうか。
中等部の女子も全員サイン済みだって聞いたし。
その男子と葵も一学年しか違わないわけだし、可能性はなくはない。
「ねえ、葵。園田ふみおってひと……有名?」
「え?誰のことだって?」
葵はどうやら名前が聞き取れなかったようだ。