彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「ひっ!」

集中しすぎて、一切周りが見えてなかったため、必要以上に驚いてしまった。

「な、なあんだ……。びっくりさせてないでよ……」

そろりと見上げると、すぐ目の前にシキが立っていた。

心臓がバクバク言ってんの、バレてないだろうか。
『怖がり』なんてレッテルはられたら生きていけない。

「ここは俺のナワバリだからね。 で、桐は……それ、何のゴッコ遊び?」

「ちがうってば! 昨日、ここで落し物したみたいで探してるのっ」

「ふうん」

よいしょ、と言ってシキがかがむ。
細い腕と足をちいさくたたんで。

あんまり意識してなかったけど。
間近で見ると、指とかの節が、やっぱり男の子のものだよな……。
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