彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「うーん、目の前に居座られると探しにくい――」

睨みつけようと首をあげると、同じ視線の高さに、にこにこ笑ったシキの顔。
顔が近いとかはこの際どうでも良くて、おでこをだした、その前髪に――。

ソコニ、トマッテイルモノハ、ナンデスカ。

「あああ、わたしのバレッター!!」

なぜか得意気な表情のシキはスルーして、バレッタをむしり取る。

「いてっ」

その際留め具がはじけたためか、シキが小さく声を漏らした。

「なんで、あんたが持ってるのー!? いつの間にっ……」

「昨日の別れぎわだよ。俺、手先は器用なんだ」

「それ、器用とかじゃなくて手癖が悪いって言うのよ? ヒトのものは勝手に取っちゃだめ! わかる?」
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