彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
◆ ◆ ◆
この場所は、『千年の静緑』と言うんだよ、ってシキは言った。
ずっと昔、このあたり一体は森林で、ここだけを残して千年学園が建ったのだと。
いわくがつきまとうのは、その歴史のせいだろうか。
夏に向けて、木々の葉の緑が濃くなった。
その香りも、少し、さわやかなものに変わった。
「……もうすぐかな」
カメラをおろし、シキが呟いた。
「ん?なんのこと?」
そう尋ねると、シキははぐらかすように笑った。
シキは、出会ったあのベンチ(?)に向かって、カメラを構える。
まわりをぐるぐる移動して、微妙に角度を変えながら。
ただの大きな石が被写体なんて、シキは変わってる。
わたしはそう思いながら、黙って様子を見守っていた。
シキが集中している時は、お互い無言。
そんな過ごし方も、定番になっていた。
この場所は、『千年の静緑』と言うんだよ、ってシキは言った。
ずっと昔、このあたり一体は森林で、ここだけを残して千年学園が建ったのだと。
いわくがつきまとうのは、その歴史のせいだろうか。
夏に向けて、木々の葉の緑が濃くなった。
その香りも、少し、さわやかなものに変わった。
「……もうすぐかな」
カメラをおろし、シキが呟いた。
「ん?なんのこと?」
そう尋ねると、シキははぐらかすように笑った。
シキは、出会ったあのベンチ(?)に向かって、カメラを構える。
まわりをぐるぐる移動して、微妙に角度を変えながら。
ただの大きな石が被写体なんて、シキは変わってる。
わたしはそう思いながら、黙って様子を見守っていた。
シキが集中している時は、お互い無言。
そんな過ごし方も、定番になっていた。