彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~
「シキ、黙ってないで、いっそ笑い飛ばしてくれたほうが……」

「何言ってんのさ。笑えないよ。桐が何かしたわけ?」

「イヤ、むしろ、しなかったって言うか。だけど、自分が間違ってるとは思わないからいいの!」

シキに、余計なこと知られたくない。

「でもさ、」

「もう、この話はいいでしょ!……わたし、教室戻るからっ」

まだ何か言おうとしているシキを放って、そそくさと退散した。

少し、感じ悪かったかも。
こんなことで、シキと気まずくなりたくないんだけどな。

ぎゅっと結ばれたままの手。
そこには、シキがくれたピアス。

――あ。
わたし、ちゃんとお礼言った……?

固く力をこめると、花びらの先端がちょっと痛くて。
他のところが痛いのをごまかせそうな気がして、それを、もっと強く握り締めた。
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