天を衝く槍


「それより、なんか仲良くなったね。コウガとシロー」


「ほぅ!!?」


ポツリとアルが呟き、その発言で私の体温は急上昇した。


何故だ。


「そうか?元々あんな感じじゃねぇ?」


ギルが言い、難しい顔をしているジルが首を傾げる。


「おうおう、やっぱ二人っきりで稽古しとったらそんな関係になるもんか~」


ヨースケがニヤニヤしながら私を見る。


「だっ、ちょ、違うし!!!しかもどんな関係?」


「顔、赤いで?ほんまは分かっとるくせに~」


ヨースケの、その言葉を聞いたギルとジルまでもがニヤニヤしだす。


「実は図星なんだろ?」


ギルがさっきとはうって変わって、私にそんなことを聞く。


「違うから!!!」


あぁ、もう。


どこもこういう話好きなんだなぁ…。


前にも言ったように、私はシロさんを仲間としてしか見てない……筈。


……って、ちょっと待て私。


ナゼ動揺している。


「相手がシローかぁ……うーむ…」


何故か急にジルが腕を組んで悩みだす。


「…つーか、アイツ恋愛感情なんて持ってんのか?」


「え」


ジルの発言を聞いたギルが、ぎゃははッと腹を抱えて笑い出す。


「なにそれ?シローはロボットじゃないだろ」


アルがすかさず言った。


「たぶん、シローに恋愛スイッチ入ったらこんな感じになると思うぜ!」


ギルはそう言い、クールな顔つきになって、且つ、照れているような表情を見せる。


どうやらシロさんが照れた時の真似をしているようだ。


……実際に彼が照れている時は一度も見たことはないが。


「うわーひでぇ!!!」


「似てへん似てへん!!!」


「ギルはそんな顔しちゃダメ!!!」


大笑いしながら三人が言う。


「そんでたぶん、ツンデレの俺様キャラになると思う!!!」


ギルの物まねは三人に全否定されているのにもかかわらず、続けながらキリッとした表情で言う。


それを聞いた三人は一瞬、キョトンとした表情を浮かべ、また笑い出した。


「それって、ちょ、それって……腹痛ぇ」


ジルはヒィヒィ言いながら何かを訴える。


「女子としてはそれ、たまんないね!」


アルがやったね!というように私の方を見る。


何故だ。

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