天を衝く槍


それからどれくらい時が経っただろうか。


ウサギを倒すのに時間なんて計ってないないからなぁ…。


短いような長いような時が過ぎて、私は一先ずウサギを倒した。


ふと、辺りを見渡すとダラナがいない。


そして周りの景色が少し違っている。


……どうやら私は倒すのに夢中で、遠くまで移動していたらしい。


あぁああ…やってしまった。


今回、私はダラナの任務の教育係なのに、彼女を蔑にして任務に走ってしまった。


そんなことを思いながら元の場所に戻ると、なんとダラナがウサギに追い詰められていた。


そのウサギは手傷を負っていて、あともう少しで灰になりそうだ。


それを悟っているのか否か、ウサギはものすんごく威嚇して彼女に手を出せないようにしていた。


ダラナもそれにビビッて、いつ止めを刺そうか迷っているようだった。


私がいる場所の少し後ろには、シロさんが気に背を靠れかけていて、つまらそうに見ていた。


「あ゛ぁあ゛あ゛ぁぁ゛あ゛!!!」


全身から血を流しながら叫び、ウサギが先に動く。


「っそ!!!」


彼女は鎌をブゥンッと大きく振り、ウサギに攻撃を食らわせる。


しかしウサギは、ひょいと避け、鋭い爪でコウガの喉元を狙った。


どうやらウサギもどこを狙えば自分達を襲う敵を倒せるか、分かっているらしい。


それを見た私は、すかさずダラナを助けようとそこから飛び出す。

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