天を衝く槍
「いっただっきまーす!」
アルの元気な声が食堂に響く。
「……本当にそれ全部食べるの?」
私がアルの持って来た夜ごはんを見て言うと、彼女はキョトンとした。
「夜だからこれでも控えてる方よ?」
アルはそう言いながら食べる。
――夜でもどんぶり二つは多いと思うんだけどな…
小さな体のどこにそんな胃袋があるのだろう。
私は少し気になった。
「よーっす」
そんなことを思い、私が頼んだうどんを食べていると、ヨースケさんのおどけたような声が聞こえた。
頭を上げて声がした方を見ると、案の定、5人がいた。
「隣、失礼するわ~」
彼はそう言って私の隣に座った。