天を衝く槍
「さて、時間だね」
食堂の入り口からフィーネさんの声がして、振り返ると、彼が歩いて来ていた。
彼が先頭でその左右にはギルとジルがいて、それはまるで側近のよう。
その後ろにはシロさんが興味がないというように歩いている。
だけど私には、それが王の行列で、彼は王を守る騎士のように見えた。
「………………………」
異様だった。
少し前までは一緒に任務に行ったりして、気軽に話せた気がしたのに、今はまるであの四人と私たちとの間には大きくて分厚い壁があるみたいだ。
『格の違いは厭やなぁ』
ふと、そんなヨースケの言葉が頭の中を走った。
そう、まさにそれ。
―—格が違う